「AIで簡単に稼げる」に釣られる前に。40代が実際にかけた時間とお金

夜の机にあるスマートフォンと家計簿 AI副業






夜の11時、寝る前にスマホでSNSを眺めていたら、「AIで月30万。スキル不要、1日10分」という広告が流れてきたんです。

指が、止まりました。

正直に白状すると、「怪しいな」と思いながら、発信者のプロフィールまで見に行きました。40代にもなって、と自分でも思います。でも、本業の給料が急に増える見込みはなくて、家賃と老後の数字は毎年少しずつ重くなる。「もし本当だったら」と一瞬考えてしまう夜が、僕にもあります。

今日書くのは、その広告の真偽ではありません。僕がAI副業を始めて3ヶ月半で実際にかけたお金と時間、そして稼げた金額を、家計簿と手帳から全部書き出します。広告の「簡単」の隣に自分の実測を並べておくと、釣られにくくなるからです。3月の自分に読ませたかった数字を、これから始める人に置いていきます。

広告が言わない数字を、先に置いておきます

結論の数字からです。2026年3月末に始めて、この記事を書いている7月なかばまでの、3ヶ月半。

  • かけたお金:約7万円
  • かけた時間:ざっと300時間
  • 稼げた金額:0円

これが、40代・非エンジニアの僕がAI副業を3ヶ月半やった実測です。

「なんだ、やっぱりダメじゃないか」と画面を閉じかけた人にこそ、この先を読んでほしいです。僕はこの結果を後悔していません。それがやせ我慢じゃない理由も含めて、内訳から順番に書きます。

お金の内訳:月2万円弱を、3ヶ月半

家計簿から書き出します。いちばん大きいのはAIの利用料で、Claude Maxというプラン(サブスク=月額課金です)に月18,000円ほど払っています。ドル建てなので、円相場が動くと請求額も少し変わります。3ヶ月半で6万円台です。あとはブログのドメイン代(サイトの住所代のようなものです)が年1,500円ほどと、細かいツール代。合わせてざっと7万円でした。

節約家として書いておくと、これは僕にとって大金です。缶コーヒーを我慢するような人間が、月2万円弱の固定費を家計に足す。その重さと引き換えに始めています。だから「初期費用ほぼゼロで始められます」みたいな言い方も、僕はあまり信用していません。無料の範囲でも始められますが、本気で使うと、これくらいはかかりました。

時間の内訳:平日の夜2〜3時間は、どこに消えたか

手帳をさかのぼって数えました。平日は帰宅後の20時から23時のあいだで2〜3時間。休日はもう少し長め。週にすると20時間前後で、15週なら約300時間です。

その300時間の中身は、華やかではありません。エラーの意味が分からなくて、検索だけで終わった夜。書き上げた記事を読み返して、全部下書きに戻した夜。「今日は何も進まなかった」とだけ手帳に書いた日が、月に何日も、必ずありました。

いちばん覚えているのは、5月のある土曜日です。朝、コーヒーを淹れながら「今日は丸一日あるから3本書ける」と本気で思っていました。結果は0本。1本目の構成で昼を過ぎ、調べ物が脇道にそれて夕方になり、夜に書き上がった1本を読み返したら、自分でもつまらなくて出せませんでした。丸一日で、成果物ゼロ。広告の「1日10分」との距離は、こういう日に測るのがいちばん正確だと思います。

時給に直すと、考えたくない数字になります。300時間働いて0円ですから、時給0円です。本業なら1分で辞めています。それでも机に向かえたのは、このあと書く「残るもの」がうっすら見えていたからでした。

収益0円。それでも「騙された」と思っていない理由

稼げた金額も正直に書きます。検索からブログに来てくれた人は、月に2〜3クリック。アフィリエイト(成果報酬型の広告です)の成果は0件。だから収益は0円です。四捨五入も盛りもない、ちょうどの0円です。

それでも騙されたと思っていないのは、お金と時間を払った相手が違うからです。僕が7万円と300時間を払ったのは、広告の向こうの「誰か」ではなく、自分のブログと自分のスキルでした。記事は80本以上残っていて、消えません。AIへの質問の仕方も、道具の選び方も、3ヶ月前の自分とは別人くらい変わりました。

ここが「簡単に稼げる」系との、いちばん大きな違いだと思っています。高額の情報商材に払うお金は、外れたら何も残りません。自分の手を動かす側に払ったお金と時間は、外れても道具と経験が手元に残ります。

ただし、これは「自分でやれば必ず報われる」という意味ではないです。僕もまだ0円で、この先も保証はありません。残るものがある、と言えるだけです。

「簡単に稼げる」を見たとき、僕がやる2つの計算

3ヶ月半の実測を持ってから、広告の見え方が変わりました。いまは釣られそうになったら、頭の中で2つの計算をします。

計算1:その人の「かけた側」の数字を探す。「月30万稼いだ」と言う人が、そこに至るまでに何時間と何円をかけたのかを言っているか。稼いだ額だけ見せて、かけた側を言わない発信は、僕は閉じることにしています。販売の仕事を20年やってきた感覚で言うと、原価の話を避ける売り文句は、だいたい原価に自信がないからです。

計算2:時給に直してみる。「1日10分で月30万」を電卓に入れると、10分×30日で月5時間。30万円を5時間で割ると、時給6万円です。時給6万円の仕事が、深夜のSNS広告で見ず知らずの僕に配られている——そう言い直した瞬間に、現実味は消えました。家計簿をつけている人なら、この逆算はすぐ癖になります。

そしてもうひとつ。本当にその時給が出るなら、そのやり方を数万円で他人に売る理由が、僕にはどうしても見つけられませんでした。答えが見つからない時点で、僕の中では答えが出ています。

ちなみに、こうした発信の具体的な手口の類型は、前にAI副業の詐欺パターン3つという記事に分けて書いたので、今日は繰り返しません。今日の話はあくまで「自分の実測を物差しにする」ほうです。

まとめ:釣られる前に、ひとつだけ確認してほしいこと

数字をもう一度。7万円、300時間、0円。これが僕の3ヶ月半です。

それでも続けているのは、0円の内側に動きがあるからです。検索順位が少しずつ上がっている記事があって、読まれる記事と読まれない記事の差が見え始めていて、「資産を作っている」手応えだけは、収益の一歩手前まで来ています。

これから始める人に、今日できる一歩をひとつだけ。気になる広告や発信を見つけたら、「この人は、自分がかけた時間とお金を言っているか」を確認してみてください。それだけで、「簡単」の大半は静かに消えていきます。残った正直な発信だけ読めばいい、というのが僕の結論です。

AI副業は、3ヶ月半やった僕の実感では「簡単」ではありません。でも、順番を間違えなければ「無理」でもありませんでした。何をどの順でやるかは、40代・非エンジニアのAI副業完全ロードマップにまとめています。

学ぶためにお金を使うかどうか、その判断そのものについては、Web制作スクールの選び方、40代未経験は「比較の前」に決めることが3つあるにまとめています。

次回は、ブログのアイキャッチ画像をAIで自作した手順を書きます。デザイン経験ゼロの僕がどこでつまずいたかも、そのまま残します。

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