6月に、Claude Code と Codex を2週間くらべて「僕は Claude Code をメインに残します」と書きました。あれから2ヶ月、結局どちらも解約していません。
結論から書くと、僕は絞りませんでした。正確には、絞る話ではなく分ける話だったと、使ってみて分かりました。今日はその分担が実際どうなったかという、運用のログです。
先に、この記事で書かないことを断っておきます。2つの機能や性格がどう違うかは前の記事に、ChatGPT・Gemini も含めた3つの道具の住み分けはこちらの記事に書きました。今日はその2つと重ならないよう、Claude Code と Codex の2つだけを、実際に何にどう使ったかに絞ります。
先に、7月ひと月ぶんの分担表
結果を先に出します。まるまるひと月あった7月に、実際どちらへ投げたかを数えました。
書いた文章を削る
過去記事との矛盾さがし
「これで合ってる?」の相談
決まった手順のくり返し
ファイルの整理と置き換え
公開前の機械的な点検
分け方の基準は「考える/手を動かす」ではなかった
使い始めたころ、僕は「考える仕事は Claude Code、手を動かす仕事は Codex」と分けるつもりでした。よく見かける分け方ですし、なんとなく正しそうに聞こえます。
でも、何度も外れました。「過去記事の矛盾を探す」は頭を使う仕事なのに、やること自体は決まりきっています。逆に「画像を差し替える」は手を動かす仕事なのに、途中で「やっぱりこの記事はいらないな」と気が変わる。
ひと月やって気づいた本当の基準は、途中で自分の気が変わるかどうかでした。
Claude Code は途中で「ここはどうしますか」と聞いてくるので、気が変わったらその場で言えます。Codex は最後まで一気にやり切るので、途中で気が変わると全部やり直しになる。だから僕は、始める前に答えが決まっている仕事だけ Codex に渡すようにしました。この基準に変えてから、やり直しがほとんど消えました。
逆に言うと、自分の中で答えが決まっていない仕事を Codex に渡すと、たいてい失敗します。それは Codex の性能ではなく、僕の準備の問題でした。
いちばん困ったのは「昨日の話を覚えていない」
両方使っていて、いちばん面倒だったのはこれです。片方に話したことは、もう片方には1ミリも伝わっていません。当たり前なんですが、実際にやると想像以上に効きます。
7月の頭、Claude Code と3時間かけて記事の方針を練った翌日、Codex に「昨日決めた方向で画像を作って」と書いて、返事が来ませんでした。当然です。Codex は昨日の会話を知りません。同じ説明をもう一度、ゼロから書き直す羽目になりました。
対処はひとつしかありませんでした。決めたことを、その場でファイルに書く。会話の中に置いておかず、テキストファイルに「決めたこと」「やらないこと」「次にやること」を数行ずつ残す。そのファイルを、次に頼むほうへ最初に読ませる。それだけです。
最初の1週間は、正直めんどうでした。ところが続けるうちに副作用がありました。その引き継ぎメモが、自分の頭の整理になっていたんです。人に説明できる形に書けない方針は、たいてい自分でも分かっていない方針でした。AIのために書き始めたメモが、いちばん自分に効いています。
失敗談:4本頼んだのに、2本が別物になっていた
7月の半ば、記事の予約登録を4本ぶん Codex に任せました。テーマは前の週に自分で決めてあったので、これは「答えが決まっている仕事」のはずでした。
翌朝、確認したら4本のうち2本が、僕の決めたのと違うテーマで入っていました。僕の渡した説明が曖昧で、近いテーマを補って埋めた形です。気づかず公開していたら、決めた覚えのない記事が世に出ていました。
反省点は2つありました。ひとつは、テーマを「会話の中で」決めて、ファイルに書いていなかったこと。もうひとつは、できあがりを自分の目で照合していなかったことです。任せたら任せっぱなしにしていました。
いまやっているのは地味な2つだけです。①やることをファイルに1行ずつ書いてから渡す ②終わったら、そのファイルと実物を突き合わせる。②は Claude Code に「このファイルと登録内容を照合して、違うものだけ挙げて」と頼めば数十秒です。片方の出した結果を、もう片方に点検させる。これが、両方を残したいちばん実利のある理由かもしれません。
小売の仕事でも、発注と検品を同じ人がやると見落とします。作る人と数える人を分けるのは、たぶん同じ理屈です。
両方使っても、月額は増えていない
お金の話を正直に書いておきます。僕がAIに払っているのは、いまも月21,000円です。内訳は Claude Max が月18,000円ほど、ChatGPT Plus が月3,000円ほど。Codex はこの ChatGPT Plus に含まれているので、両方使っても1円も増えていません。
6月に比較を始めた動機は「どちらかに絞って月3,000円か月18,000円を浮かせたい」でした。1円も浮きませんでしたが、後悔はしていません。浮かせるつもりの比較が「同じ金額でできる量が増えた」で着地したので、家計簿の上ではプラスです。
これから始める方で、まだどちらにも課金していないなら、順番は前回と変わりません。ChatGPT の有料プランから入って Codex を触るのが、いちばん損の少ない入口だと思います。足りないと感じてから Claude Code を検討しても遅くありません。ツール全体の見取り図は目的別の選び方にまとめてあります。
まとめ:どちらが優秀か、ではなかった
ひと月併用して出た答えは、拍子抜けするくらい単純でした。始める前に答えが決まっている仕事は Codex、決まっていない仕事は Claude Code。それだけです。
そして、この分け方をするには、渡す前に「この仕事は答えが決まっているか?」を自分に一度聞く必要があります。ひと月やって伸びたのは、たぶんAIの使い方ではなく、この自問のほうでした。4本のうち2本が別物になったのも、その自問をサボった日の出来事です。
2つ使うと管理が増えて大変では、と思われそうです。正直、少し増えます。それでも片方の仕事をもう片方に点検させられるのは、僕には大きい変化でした。一人で夜3時間やっていると、間違いに気づける人が他にいません。
次回予告
次回(8/15)は週報です。今週やった「過去記事を直す」作業が、検索結果に反映されるまで実際どれくらい待つのか。待っている日数を数えてみたら、思っていたより長かった話を書きます。
※料金は2026年8月時点の情報です。プラン内容も料金も変わりやすいので、最新は必ず各公式サイトでご確認ください。本記事に広告は含まれていません。
